難病看護師が持つ役割について

難病は治療法もない状況下で、病状が進行していくことも珍しくありません。そんな難病の患者に対して看護の質を向上させるため、日本難病看護学会では難病の患者に向けた医療ケアの改善を図っています。質の高い看護師を育成し、その看護師を難病看護師として認定しているのです。

難病看護師は難病に関する専門知識を持ち、難病の患者に直接的なケアの実施することで、患者とその家族に安心できる療養環境を提供する看護師のことを指します。難病看護師を育てることは、難病の患者の生活向上にもつながることが期待できるのです。

難病の患者が過ごしやすいように、それぞれの病状に応じて心身をケアしていきます。治療法がわからず、完治もしないと不安を抱いている難病の患者の意思や決意を支え、ケアするのです。難病の患者に合わせて、ほかの関係者と連携を図りながら、多角的に検討や判断して柔軟に方向性を決めていくことになります。

難病看護師には、難病の病状などに応じてケアすることが求められるでしょう。また、難病の患者だけでなく、その家族にも療養生活における相談や助言を行います。それだけでなく、ほかの関係者との連携を図ることも忘れてはいけません。

さらに、難病の患者やその家族が社会に参加できるようにサポートすることも大切です。このように、難病看護師は専門知識や技術を活かしてケアを行い、支援チームの中でもリーダーシップを発揮できる人材として、難病の患者と向き合っていきます。